深夜、乗用車が暴走
チャオプラヤー河に転落
運転練習中の事故か?
運転していた女性は溺死
今月四日午前三時、バンコク都内タールア警察に、クロントーイ港の桟橋からチャオプラヤー河に乗用車が落下したとの通報が入った。
警察が現場に駆けつけると、幅二メートルのコンクリート製の堤防数枚に自動車が衝突した傷跡が見られ、一枚は押し倒された状態だった。
車に同乗していたタールア警察の警察官であるアピチャートさん(三五)は、近くにいた人に助けられ病院に運ばれた。口に裂傷を負ったものの命に別状はない。
運転席にはアピチャートさんの恋人のチュアンチョムさん(二二)が座っていた。警察のダイビング・チームの必死の捜査にも係わらず、水深が十五メートルと深く、流れも速いため捜査は難航した。
翌朝八時、警察とクロントーイ港の係員が協力して、二十五トンのクレーンを使って車を水中から引き上げた。車はドアが全部ロックされ、後部の窓ガラスは脱出の際に壊されていた。車体の左側面がボコボコに凹んでおり、タイヤもパンクしていたことから、車が堤防の壁に何度か衝突した後、壁一枚を倒し落下、壊れた窓ガラスから水が入り込んだものと思われる。
運転席に座っていたチュアンチョムさんは、白い半袖のTシャツにジーンズ、黒の革靴を履き、シートベルトを掛けたままの姿で死亡していた。
警察では、車がコンクリート壁に衝突した衝撃でチュアンチョムさんは頭をハンドルに強くぶつけて意識を失い、シートベルトを外して脱出することが出来なかったものと見ている。警察はチュアンチョムさんの死体を検死に回し詳しく死因を調べることにした。
現場近くで客を待っている時に偶然事故を目撃した長尾船のチュリンさん(二九)は、その時の様子を次のように証言した。
「まるでアクション映画のように、車が河に沿って急スピードで走って来たかと思うと、コンクリートの堤防壁に何度か衝突し、河に落ちたのです。河の流れが速く、アッという間に三〇メートル程流されてしまいました。アピチャートさんが車から脱出して浮き上がってきたのが見えたので、急いで助けに行きました。その後車は沈んでしまいました」。
チュアンチョムさんの姉のサイチョンさん(二七)は、「妹はアピチャートさんと二年前から付き合い、もうすぐ結婚する予定でした。四日には故郷のウタイタニー県に二人で行く約束をしていました。三日の夜、アピチャートさんは妹を迎えに来て、二人でパブに遊びに行きましたが、多分その後妹の運転の練習に港に行ったのだと思います。場所に不案内の妹が急カーブで、ブレーキを踏もうとして慌ててアクセルを踏み、事故になったのではないかと思います」。と突然の妹の死に動揺しながら語った。
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