オランウータン の マイク
第二夫人のマリはマイクにひとめぼれ?
結婚3年目に第二夫人
冷たい視線を送る第一夫人のスースー
ロッブリー動物園の人気者、オランウータンのマイク(一四)には遙々台湾から嫁いできたスースーという妻がいるが、この度第二夫人として若い妻を迎え入れることになった。
二年前、スースーとの間に息子のジョイちゃんが生まれたが、それ以来スースーが神経質になり、子供を守ろうとの警戒心から護身が固く、夫のマイクも近づけないようになった。そのため、マイクは欲求不満がつのりイライラする日々が続いていた。
マイクの体を心配したロッブリー動物園の管理者が、タイ国野生動物生命保護基金の獣医であるシサヌックさんに相談。その結果、タイ南部ソンクラー県にある『オーバーマリン・アンド・冷蔵室』という会社のオーナー、シリチョートさんが、所有しているメスのオランウータン(九)マリを第二夫人としてマイクに寄贈することになった。
八月二十五日未明、動物園の担当者がトヨタ・ハイエースにマリを乗せてロッブリーに戻ってきた。マリは毛布で包まれた状態で長時間の移動に耐えた。
動物園到着後、歓迎会が開かれ、ドリアン二個、カリフラワー一キロ、バナナ一房、缶ミルク四缶がマリに与えられ、その後は長旅で疲れた体を休養させることになった。
同日午前八時、妻スースーと一人息子のジョイちゃんを連れたマイク一家と担当者がマリを訪問し初顔合わせとなった。その後、係官はマリの体を洗い、檻に入れた。狭い檻に入れられたマリは、腹を立てたのか少々興奮し、スイ カをあげても口にしないなどの反抗を示した。
しばらくして、様子を見に来たロッブリー動物園の園長ウィラットさんが、全国からの寄付金二〇〇万バーツでマイクとスースーの結婚祝いに建てられた家の大理石の床の一室にマリを連れて行ったが、その時家の中庭で遊んでいたマイク一家を先に別室に移すなど、お互いが警戒心でパニックにならないよう配慮。真ん中の部屋にはウドンさんという係員が寝泊まりすることになった。
マイク一家とマリの様子を観察すると、スースーは、息子のジョイちゃんがちょこちょこ動き回っているにも係わらず、マリを冷たい視線でじっと睨み付け、マイクは寝転がりながら横目でチラチラとマリを観察している様子。
一時間もすると、マリは新しい環境にも慣れてきた様子なので、ウィラット園長はウドンさんにマイクをマリの部屋の前まで連れて行くよう指示した。
マイクが部屋の前に来るなり、マリはピタッと動きを止めいきなりマイクにしがみついてきた。マイクもそれに答え、二匹は熱い抱擁を交わした。それを見ていた関係者達は、一斉に歓声を上げた。観察していた獣医の話によると、マイクの体毛が立ち、既に興奮している証拠を見せているため、すぐにマイクをマリの部屋に入れたところ、二匹は抱き合いながらゴロゴロと転がり始めた。テンションが高まったマリは部屋の中に作られた山を登りだした。マイクもその後を追って登り始めたが、途中で滑り落ちてしまうという場面もあり、観衆は二匹を応援しながら見守った。
その後四〇分近く二匹はじゃれるように戯れ続けたが、セックスまでには至らず、とうとうマイクは力尽きて床にダウン。疲労から寝入ってしまい観衆の笑いを誘った。
獣医は、「最初はマイクとマリの気が合うかどうかが心配でしたが、今はジョイちゃんのことが気になっています。まだ体の小さいジョイちゃんが、不注意から危険な目に遭わないよう充分注意を払わなければなりません。今後一週間位は、一日一時間程マイクとマリを一緒にさせて様子を見ます。その後スースーとマリがメス同士問題があるかどうかを試します。しかし、ジョイちゃんはマリの側には行かせないようにします。マリは九年間も自分一匹だけで飼われてきたので他の仲間を受け入れられるかどうか分からないからです。まぁ、一般的に野生の中では、自分の子供でなくても子供の世話はするようなのですが…」と今後の予定を語った。
|