滋養強壮にバツグンの効果??と信じ、
親子代々〃捕りたて生ゴキブリ〃を食す男
「衛生上多大な問題有り」と医師が緊急警告
通常は食べないような奇妙な食生活を持つ男性がいる、との噂を聞きつけたマスコミは、今月二十六日都内クロントーイ区ソイ・チュンチョンクローンクワーンの番外地に住む男性ウェークさん(三九)を訪ねた。
マスコミのインタビューに対し、ウェークさんは次のように語り始めた。
「私はバンコク出身です。五才の時から現在に至るまで、マレンサーブ(タイ語で「ゴキブリ」の意)を食べています。ゴキブリを食べるようになったきっかけは、子供の頃から父親がゴキブリを食べている姿を見ていたからです。父はゴキブリを手で捕まえると、そのままムシャムシャ食べていました。とても美味しいと言っていました。父は精米所で働いていましたが、仕事が終わると家に帰ってゴキブリを食べる習慣になっていました。ゴキブリを食べると元気が出るといつも言っていました。私はそんな父の姿を見て育ったので、自分も自然に食べるようになりました。食べ方はいたって簡単で、生きているゴキブリを捕まえて、そのまま口に入れ、噛み砕いて飲み込むだけです。私は二〜三日おきの割合で、一回につき十匹食べています。クタクタに疲れた時でも、ゴキブリを食べると疲労が回復します。私の仕事は肉体労働なので、ゴキブリを食べると力がモリモリ沸いてくる感じがするのです。味の方は、タカテーン(バッタ類)等の昆虫に似ていて、少ししょっぱくてコクがあります。雌の方がコッテリとしていて美味しいです。雄は味が薄く、羽根が歯の間に引っかかったりするので余り美味しくありません。但し、いずれにしても生きているゴキブリしか食べません。死んでるものは、殺虫剤で殺された可能性があるからです。最近私は、ゴキブリを使った新メニューを考案中です。マナーオをふりかけた〃ヤム・マレンサーブ(タイ風ゴキブリ・サラダ)〃など美味しそうでしょう?ゴキブリは不潔だとかバイ菌が付いているとか言って怖がる人も居ますが、私はゼンゼン怖くありません。昔からずっと食べていますが、体はいたって丈夫で病気もしたことがないからです。でも、ゴキブリを食べる習慣については、今までは隠していて人にも見せたことはありません。一般の子供達が真似をすると心配だからです。偶然近所の人に見られて、そんな物食べるのはやめた方がいいと言われることもありますが、私は食べ続けています。友達も私がゴキブリを食べる事を知っても付き合ってくれています。私はゴキブリ以外にチャカチャー(蝉)も食べていますよ。これからも、ゴキブリが地球上に存在する限り食べ続けるつもりです」
ウェークさんの妻ルンナパーさん(三一)は、夫のこの奇妙な食癖について、「ウェークとは六年程前に一緒に暮らし始めましたが、彼がゴキブリを食べている事を知ったのはつい最近のことです。彼は蛍光灯も食べますが、その事もある時分かったことです。ゴキブリは、ある日彼が食べている所を偶然盗み見てしまい、問いただしたところ、ずっと前からスタミナ源として食べていることを告白しました。でも、だからって彼のことがイヤになるとかその習慣を止めて欲しいなどとは思ったこともありません。別に悪い事をしているわけではありませんから。体も丈夫だし、蚊帳の中での『お仕事』もきちんと行われていますし、病気もしたことがありません。但し、私自身はこのような物は食べないで、普通の食事を摂っています」と感想を述べた。
近所に住む知り合いのトンチャイさん(四五)は、マスコミからコメントを求められ次のように語った。
「ウェークさんの食習慣について、初めは奇異に感じ、危ないから止めるよう注意もしました。しかし、彼はその後も食べ続けているし、今ではまあ変わっているなあと思うくらいです」
マスコミはまた、同日、ガンタナー社制作のテレビ番組『ター・ピスート』がウェークさんの取材に訪れた時の様子も同時取材。
ウェークさんは、番組が撮影のために用意した、十匹以上のゴキブリが詰められたガラス瓶を徐々に開けると、先ずゴキブリを掌に乗せ、次に動き回るゴキブリを摘んで当たり前のように平然と口の中に入れた。この光景を目の当たりにした番組の関係者達は、驚きのためいっせいに息を飲んだ。中には吐き気を堪える人もでたという(番組は四月三日、七チャンネルで放映予定)
医療科学局厚生科学研究所の研究員であるウサワディーさんは、ゴキブリを食べる事について、「ゴキブリは何種類ものバイ菌を伝達する虫であり、バクテリア、ウィルス、白癬菌、回虫の卵などを保持しています。食べると食道から内臓に影響を及ぼし、下痢、大腸炎、腸チフス、赤痢などの伝染病に罹る可能性が強いのです。ゴキブリはゴミを食べる生き物ですからバイ菌がいっぱい付着していて大変不潔です。世界中に生息しているゴキブリは四〇〇〇種にも及び、タイにはその中の十種類ほどが生息しています。アメリカ種、オーストラリア種などがそうです。ゴキブリを食べると、体内にバイ菌が累積されるので、若い人ならば体が元気なので今のところは大丈夫かもしれません。ウェークさんは、子供の頃から食べ続けているので、抵抗力が付いているのでしょう。しかし、体が弱ってくると病気が発生するかもしれませんから、この食習慣は早く改めるべきでしょう。〃ゴキブリを食べるとスタミナがつく〃ということに関しては、単なる思い込みに過ぎないでしょう。ゴキブリでなくても、殆どの昆虫はプロテインを含み栄養価は同じなので、バイ菌のいない安全な虫を食べるべきです。私は、食習慣としてゴキブリを食べるなんて聞いたこともありません」と医療的立場から警告した。
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