呪いの針が腹部に二本・・・??
不倫相手の夫の執念か?
服役中の男性、
食事中に突然苦しみ出し吐血
今月八日午後、アントーン県警はマスコミに対し次の事を発表した。
「二日前の六日、服役中の一人の男性が突然激しい腹痛に襲われて苦しみだし、吐血して倒れた。その男性は、仲間が呼んだ担当官により急いでアントーン病院に運ばれた。その後、医師による検査の結果、男性の腹部に大きな針が二本入っている事が発見された」という内容であった。
マスコミは、アントーン病院にその男性を訪ねた。
男性の名前はサムラーン(二四)。アントーン県出身。マスコミが病室に入ると、サムラーンは力無くベッドに横たわっていた。そしてインタビューに応じて、次のように話し出した。
「私は昨年の十二月二十七日、ヤー・バーに係わる容疑で逮捕されました。裁判では一万バーツの罰金を要求されましたが、金が無いため、そのまま刑務所に入り、四ヶ月と二十二日間の懲役を受けることになったのです。始めの頃は、刑務所内では特に問題もなく、サバーイ・サバーイで居ましたが、一月六日の夕方、食堂で他の三〇人程度の仲間達と夕食を取っている時、突然冷たい風が私の中を吹き抜けた感じがしました。それと同時位に激しくお腹が痛み出し、そのうちお腹が膨らんだかと思うと血を吐いて倒れてしまったのです。仲間が係官を呼んでくれて、病院に運んでもらいました。今でもまだ痛みます。ある時は膨らみ、ある時はへこんで、針が右に左に動いているように感じて苦しいです。今回の件について、私は、間違いなく、誰かが呪術をかけたことにより針がお腹に入って来たのだと思っています。なぜならば・・・・逮捕される前、私はサッゲーオ寺院の孤児院が行っているリケー(大衆劇)の役者だったのですが、アユッタヤーに興行に行った時にある女性と深い関係になり、彼女の夫はムスリムでした。私と彼女との関係がその夫にバレて、彼はたいそう頭に来ていました。夫は私に〃お前にゼッタイ復讐してやるぞ!!〃と怒鳴りましたが、私は〃やれるなら、やってみろ!〃と怒鳴りかえしたのです。その後、私は逮捕され、そして今入院という結果になりました。お腹の中に針が二本入っていると医師から聞かされた時、私は直ぐにそのムスリムの男の事が頭に浮かびました。一日も早く手術して、針を取り除いてほしいです」
マスコミは、次にサムラーンの担当医にもインタビューした。
「私は、サムラーンが入院した時から担当しています。レントゲンを撮った結果、腹部に長さ三、四センチの針が二本入っていることが分りました。手術はする必要はないでしょう。なぜなら、身体が自然に、体内に入り込んだ異物を外に排出しようという働きを起こしているので、そのうち大便と一緒に排出されると思われるからです。現在は痛み止めと炎症止めの薬を飲んでいます。また、沢山食べるように指示し、早く針が外に出る働きを促進させる薬も飲んでいます。針の動きを観察していると、既に大腸の辺りまで降りて来ているので、あと一日二日で大便と共に出て来るでしょう」
マスコミの「その針は、どのようにしてサムラーンの体内に入り込んだのか?」との質問に対して、担当医は、「良くは分かりませんが、たぶん自分で飲んだのではないでしょうか。このように大きな針ですが、特別な訓練を受けた人か精神異常者ならできるかもしれません。例えば、ある人はガラスの破片をチューイン・ガムと一緒に飲み込んでしまったり、鉄の部品を飲んでしまう人もいますからね。これからも注意して治療を続けます」
一方、アントーン県市内にあるトンソン寺院の住職、プラ・クーアヌサーン・サナソーポン師は、「仏教の教えでは、一生懸命修行して、突然奇跡のような事が起こることはあるかもしれません。しかし、今回噂されているように、呪術などによって針や水牛の角が人の腹部に入り込んだり、冷たい男を振り向かせるための媚薬を使ったり、などと他の人に悪い事を及ぼすようなことが実際にあると信じてはいけません。でも、そのような事を愚かな事と思ってもいけません。とにかく、皆さんの頭にしっかりと入れて欲しい事は、良い事を行い、一生懸命祈る、ということです。そうすれば、仏様はあなたを守ってくださいます」
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