仲良し五人組の中学二年生、クラスメイトの目の前で一緒に服毒自殺を図る

複雑な思春期の行動、悩める少女達


 自殺は伝染病のように広がるのか。現在、タイではまるでファッションのように自殺が流行する兆しが見られる。

 今月三日の昼休み、仲の良い五人の中学二年生が、一緒に自殺を図るという事件が起きた。

 パトゥムタニー県ラードルンゲーオ警察に、ラードルンゲーオ病院から連絡が入り、五人の女子中学生が病院に運ばれたが、五人とも高熱を出し嘔吐が止まらないという症状から、料理に毒物が混入されていたか、もしくは自分で毒を飲んだものなのか調べに来て欲しいと報告した。

 警察が病院に駆け付けた時には、医師と看護婦達が五人の女の子の胃洗浄を行っている最中だった。

 病院に運ばれた女子生徒全員が、ブアゲオゲイソン学校に通う中学二年生。名前は、ノッパワンさん(一四)、ジュリポーンさん(一三)、マーライポーンさん(一三)、ワニダーさん(一三)、そしてスワンナーさん(一三)。

 クラスの担当教諭であるピヤダー先生は、教え子を心配して傍らで治療を見守っていた。

 ピヤダー先生は、警察の事情聴取に対し次のように語った。

「五人とも勤勉で本当に良い生徒です。一番前の席に並んで座っています。この五人はとても仲が良く、こんな事件を起こすなんて信じられません。看護婦さんから全員が服毒自殺を計った可能性があると知らされましたが信じられない気持ちです」

 マスコミは、生徒達から話を聴こうと試みたが、全員まだ意識が朦朧としていて、言葉も不明確な状態だったため、親達に話を聴くことにした。五人の生徒の親たちは全員口を揃えて、「家庭内に問題は一切有りません!」と断言した。

 警察は、ブアゲオゲイソン学校を訪ね調べることにした。

 クラスメイトの一人、ピンパーさんは驚くべき出来事を証言した。

 「今朝、ノッパワンさんが、ランネットという名の何か袋に入った粉のような物を私に見せて、〃私はこれを飲んで自殺するの。友達四人と一緒に死ぬわ。私達を一緒に火葬にしてね。約束を守らなければ、幽霊になって出て来るわよ〃と言いました。昼休みになって、私は五人に誘われてトイレ近くの第一校舎に連れて行かれました。ワニダーさんが、学校の食堂にオレンジジュースを買いに行き戻って来ると、ノッパワンさんはその粉をジュースに混ぜました。皆でしばらくお喋りをした後、ノッパワンさんら五人は次々とジュースを飲みはじめました。私もジュースを渡されましたが、恐くて飲む勇気が有りませんでした。そのうち、五人が一斉に激しく嘔吐し出したので、私はもうビックリして、急いで先生を呼びに行き病院に運んだのです。幸いお医者さんの手当てが間に合い助かりましたが、そうでなければ皆死んでいたでしょう。最初に見せられた粉が毒とは思いませんでした。自殺するというのも冗談だと思っていました。でも、ジュースを飲んだ後で全員が激しく吐き出したので、本当に毒だった事が分かったのです」

警察は、自殺を図った五人について調査した結果、ノッパワン、ワニダー、スワンナーの三人は、過去に三回自殺未遂事件を起こしていた事が分かった。仲間のジュンさんの証言によると、この三人はそれぞれ両親から無視されているという問題を抱えているが、あとの二人に関しては原因が分からないとの事である。

 しかし、担任教諭の話では、「五人は特に問題もなく勉強も良く出来、他のグループと喧嘩をしたこともない」との事である。

 警察は、五人の生徒の回復を待ち、更に詳しく事情聴取を行い、今回の合同自殺未遂の原因を究明するとしている。


[BANGKOK SHUHO]