鬼母!!生後二ヶ月の赤ちゃんを小児科病棟四階から放り投げる

病弱な我が子の将来と高額な治療費のメドが立たない事に悲観し心中を図ったが・・・


  今月四日午後四時、バンコク都内パヤタイ警察に、ラーチャウィティー通りにあるプラモーングッ(グラーオ)病院内パチャラギティヤ病棟から赤ちゃんを放り投げた人がいる、との通報が入った。

 警察が現場に駆け付けると、生後二ヶ月の女の赤ちゃんが血だらけになって転がり死亡していた。

 死体は病院の塀を越え、隣接したマッゴー寺院の境内に落ちていた。

 体は病院の入院服に包まれ、頭部から落下したとみえ、頭蓋骨はメチャメチャに破損され大量の血液と脳味噌が飛び散っている悲惨な状態だった。背中は地面に叩きつけられた時の衝撃で損傷が激しく、鼻と口には栄養剤を体内に送るためのチューブが装着されたままだった。

 赤ちゃんの死体は警察病院で検死を受けることになった。

 この小児病棟は十階建てで、四階病室の側でウロウロしていた不審な女性を病院の職員が発見し捕まえた。

 女性の名前はプラユーン(二三)。サッゲーオ県出身で、死亡した赤ちゃん、インティポーンちゃん(愛称/ノンピム)の母親である。職員に発見された時、プラユーンはパニックから取り乱しており、訳の分からない状態だったという。

 警察はプラユーンをパヤタイ警察に連行し、この鬼母の精神状態が落ち着くのを待ち、取り調べを行った。

 プラユーンの家は元々農家で畑仕事をしていたが、現在は同じサッゲーオ県出身の夫、ウォラテープと共にサムットプラカーン県プラプラデーン郡で仕事をしていた。

 ピムちゃんは二番目の子供だが、生まれつき身体が弱く病気がちなため、二十日程前からプラモングット病院に入院し治療を受けていた。担当医からは、肝臓に障害があり心臓に穴が開いているために病弱であると診断された。

 ピムちゃんは小児病棟で治療を受けていたが、プラユーンは四百バーツしか現金を持っておらず、毎日世話をしなければならないが、家族も親戚も、夫のウォラテープまでもピムちゃんには無関心で、一度もお見舞いに来たことがないという。

 思い余ったプラユーンは担当医に、「娘の身体を先ず治して下さい。治療費は私が働きに出て、それから稼ぎますから。」と頼み込んだが、病院側はプラユーンに対し、「母親には二十四時間付ききりで赤ちゃんの面倒を見て欲しい」と言われたという。

 供述がこの話に至ると、プラユーンの目からは涙が溢れ出し止まることを知らなかった。

 このような現実から、プラユーンはストレスが溜まり、お金も無く、精神的に苦しい状況に陥った事情を説明した。

 そして、発作的に病室からピムちゃんを抱いて逃げ出し、ベランダに立つと、夫や家族に絶望する気持ちが高まり、一緒に死のうと思い立ったという。先に赤ちゃんをベランダから放り投げ、続いて自らも飛び降りようとしていたところを病院の職員に発見され取り押さえられたとのことである。

 プラユーンはショックからパニック状態になった。なぜなら、二〜三年前にサッゲーオのクリニックで治療を受けた際、プラユーンにはストレスが溜まると発作的な行動を起こし、その後頭がパニック状態になり何も分からなくなってしまうという精神病の症状がある、と診断された経験があるからだ。

 今回も治療費が一万バーツ以上かかるが、どうやって金策をすれば良いのかも分からず、またピムちゃんは大きくなってからも病弱で問題があると思ったらパニックになり、前後の事も考えず発作的に娘をベランダから放り投げていたと供述している。

 警察は、プラユーンを計画的殺人の容疑で逮捕したが、刑務所内で自殺する恐れもあるため、管理官に十分な注意を払うよう指示した。

 マスコミがプラモングッ(グラーオ)病院に、今回の事件に関してのコメントを求めたところ、病院側からは「病院長に直接聞いてくれ」との返事が来たのみで、積極的な対応を拒んだという。


[BANGKOK SHUHO]

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