子供14人を残し母親が他界

苦しい生活に耐えながらも、家族仲良く教育を大切に生きていく残された父親と子供達


今月十五日午前十一時半、デーリーニュース紙の元にアユッタヤー県ウタイ郡に住むある村人から、ウタイ郡に子供が十四人いて、貧しいながらもほとんどの子供達がきちんと学校に行っている家族が住んでいる、という情報が送られて来た。

 子供達のために野菜とか魚を手に入れていた母親が今月初めに亡くなり、残された家族の生活は一層苦しいものになったという。

 デーリーニュース紙の記者は、早速取材のためにその家族の住む家を尋ねた。木造一階建てのその家はボロボロに荒れ果てており、家の前には家主であり父親のカノーンさん(五四)と〃見習い僧〃としての白い衣を身に付けた数人の子供達が座っていた。

カノーンさんは記者からのインタビューに応じ、次のように現状を話し始めた。

 「自分一人だったら食べ物がなくてもなんとかなりますが、子供達はまだ学校に通っている年齢なので本当に可哀相です。ある時は全く食べる物がなく、近所の家を訪ね歩いて食べ物を貰って生活している状態です。自分の子供達には義務教育だけは終らせたいと思っているので苦しいが頑張っています。亡くなった妻のマーリー(四九)と結婚したのは仏歴二五〇九年でした。それから家族計画のための薬を飲んでいた事もありましたが、妻はこの薬を飲むと頭痛がするなど具合が悪くなるので、薬を飲むのは止めました。そのため十七人の子供が生まれ、内三人は亡くなり十四人の子供がいます。現在、自分は建築現場の仕事で日当二〇〇バーツ貰えますが、毎日仕事があるわけではなく、最近は殆ど仕事が無い状況です。子供達全員がこの家に住んでおり、長男は三十一才、一番下の子は六才になります。上の兄二人が出稼ぎに出て弟達の世話をしていますが、それだけではとても足りません。ある子はまだ二十才になっていないという理由で仕事が貰えません。一家は一日十リットルの米を食べ、オカズは水田で採って来た野菜や魚で作ります。鳥肉や豚肉は年に数回程しか食べられません。しかし、私はこれらの子供達を誇りに思っています。家族全員仲が良く、兄二人が下の九人の弟達の学費を支えています。娘三人は結婚して家を出ていますが、やはり貧しいので何の援助も期待できません。この新聞記事を読んだ政府機関の誰か良い人がいたら、私に何か技術を教えてくれないでしょうか。今ミシンが一台欲しいです。それを使って安い服を作り、売りながら収入にしていきたいと思っています。」と、カノーンさんは最後に読者へのお願いを付け加えた。


[BANGKOK SHUHO]

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