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過失か自殺か…?シンナー中毒の青年、深夜未明運河に転落し溺死
今月二十一日午後一時、バンコク市内パーシーチャラーン警察は、ペットカセーム通り二十九にあるパーシーチャラーン運河に人が飛び込んだまま上がってこない、との通報を受けた。 警察が現場に駆け付け、およそ二時間かけて運河の中を捜査した結果、黒い長ズボンに柄物のTシャツを着た男性の溺死体を発見。身元は、サラウッドさん(一八)と判明した。 警察が死体を調べて驚いたのは、死体の右足を直径一インチの輪の鎖で繋がれ、その鎖の端はズボンの下を通り腰に巻かれていた。鎖の長さは二メートル、鍵が掛けられていたという。 ズボンのポケットからは、象のマークの“ガーウ・ター・チャーン”という名の接着剤が五本、現金十二バーツ、ライター一個の所持品が見付かった。 母親のウィライポーンさん(五三)は、息子の変わり果てた姿を見て、気が狂ったように泣き叫んだ。ウィライポーンさんが涙ながらに語るには、「別れた夫ウィラポーンとの間に出来た子がサラウッドでした。息子は、バーンケーン区にある中国人のサーンチャオ・ポースア(土地神様を祀る祠)を世話している叔父プラサートの手伝いをしていました。蝋燭立ての掃除をしたり、祭壇の整理をしたりする仕事です。いつの頃からか、ガーウ(シンナーの臭いのする接着剤)の虜になり、それを吸うことを止められなくなってしまったのです。今月二十日、叔父から、息子が姿を見せないという連絡が有ったので、捜し回り、連れ戻した後、祠の柱に鎖を繋ぎ、息子の足にくくりつけ逃げられないようにしました。叔父と相談し、サラブリー県にある有名なタンクラボーク寺院で中毒の治療を受けさせることにしました。そして、これからサラブリーに息子を連れて行こうとした時、息子は暴れ出し、無理やり鎖をはずして逃げて行ったのです。その時、兄の金四〇〇バーツも盗んで行きました。」とのことであった。 警察は、逃げ出したサラウッドさんは、盗んだ金でガーウを買い、それを吸って頭が朦朧としたまま運河に落ちて溺死したものと推察。 その運河は、有名な映画監督のピヤック・ポスター氏が所有するもので、運河沿いには昔ながらの家々が美しく立ち並び、映画のロケにもよく使われてきた。しかし、最近は住む人も少なく、ドラッグを吸う若者の溜り場に変わっているという。 二十日深夜、サラウッドさんが運河淵でガーウを吸っているところを近所の人が目撃している。明け方近く、ドボ〜ンという人が川に落ちたような音が聞こえたが、薬を吸って遊んでいるのかと思い特に気にもしなかったという。しかし、その後いつまで経っても陸に上がった気配がないので、心配になり警察に通報した次第だ。 警察が、サラウッドさんが親しくしていた親戚の者から聞いた話によると、叔父と母親から鎖で繋がれた事に失望していたようで、事件前、ガーウを吸って朦朧となっている時に母親と叔父への当て付けから発作的に死ぬ事を思い付き運河に飛び込んだか、或いは、興奮状態から誤って運河に落ち、足がツッて溺れ死んだ可能性もあると見ている。
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